どうして、僕らは。
2007年6月3日こうやって、傷つけあうしかないんだろう。
1日、彼と二人だけの送別会をした。
金曜の夜、元の職場のおじ様たちと食事。
飲み会の時に、酔った脳で彼と会いたいと思った。
彼にメール。
「私の送別会はいつになるのかな?今日?w」
即返信。
「じゃ、行こうか」
11時半にJRで待ち合わせ。
彼の車が来る前に、あたしは普段着に着替える。
それは彼の気を引くため。
偶然買った、だから、着てみた。
本当は今週末の元彼とのデート用に買ったんだ。
彼は私を見て笑った。
何?と私も笑った。
あたしたちは車に乗り込む。
あたしは彼を覗き込む。
他愛ない話をする。
お腹がすいてきた。
あたしは親しい人とじゃないと食事を取れない。
2時間のドライブ。
その後サイカラーメンを食べにいつものお店へ行く。
あたしたちは、いつもそうだ。
でもそんな普遍が愛しくて仕方がない。
ふざけあって。
車内でキスをする。
ラーメン屋で頭をつきあわせて笑う。
会社の話をする。
そんな他愛も無い時間。
それがとても贅沢な時間だっていうことを知ってる。
あのね、今日、会社の人たちとカラオケいったの。
MさんとM田さん?
うん、でね・・・・
こんな歌を歌ったの。
歌ってたの。
みんなでね、楽しかったの。
選曲はね・・・
子供みたいな会話に少し呆れながらも相槌を打ってくれる。
食べ終わった後、お金を払う時。
車を出して貰ったから払おうとしたら、颯爽と払われてしまった。
しかもキッチリ代金を置いて出口に向かう。
その様子を奥で見ていた若い女の子が。
「幸せそうですね〜。羨ましいなぁ」
と、はやし立てた。
赤くなりながらも嬉しくてうつむく。
彼の元に駆け寄り、シャツのすそをきゅっとつかむ。
あのね、今ね・・・。
笑われる。
その後カラオケの梯子。
どうやら彼も行きたかったらしい。
駐車場につくと、シートベルトを外してキス。
驚いて顔を見るとにやりと笑う。
「カラオケの梯子大丈夫?」
大丈夫に決まってんじゃん!と言い返す。
たまには、彼の歌が聞きたかったから。
私は彼の声がとても好きだ。
低い音。
高い声。
甲高いわけではないやわらかい声。
普段からは想像できない腹筋を使った声。
彼が歌うラブソングが好き。
意味の無い言葉の羅列でも、優しく響く。
カラオケに飽きるとキスをする。
引き寄せられる腕。
逃げ回る身体。
まわそうとする腕。
逃げる。
お互いが引き寄せあい、逃げあう。
疲れ果ててまたキス。
監視カメラがあるんだよ、なんていいながら。
気にすることなく。
見せ付けてあげようか、なんて。
またキスをする。
はしゃぐ。
意味も無く。
あたしたちは知ってる。
こうしてはしゃぐ時間がとても大切だと。
10分前。
あたしたちは外に出た。
朝の冷たい空気がアタシを現実に引き戻す。
この時間から泊まるなんてコトは出来ない。
もうすぐ別れなければ。
次の約束は無い。
今までのように会社で見かけることも無い。
完全なる分断。
高速道路を走り、一路、家。
泣きそう。
手を繋いで。
「・・・・今日は。帰らないで」
「・・・もう少し早くいってくれたら・・今日は友達と」
「そんなの知らない!」
家の近くのスナックの駐車場。
いや。
離れるのも、これ以上距離が開くのも後回しにされるのもイヤ。
私は、私の事を見て欲しいの。
アタシは、寂しいのに。
アナタは、平気なの?
どうして?どうして????どうしてなん?????
感情がバクハツする。
でもどこかで冷静な自分もいて。
言葉が出ない。
嗚咽だけが漏れる。
でも、涙は出ない。
「だって!メールも・・・かえって。こない」
「・・・頑張って返すから・・・ねぇ、落ち着いて?」
「うそだっ・・」
「・・・頑張るから。何も変わらないから」
「逢えないのに!?変わらないの?」
「変えないよ。逢う回数も。ボクも誘うから」
うそだうそだうそだ・・・!
「そんなに言うなら。僕と結婚すればそんなに苦しまないんでしょ?」
「結婚する気も無いくせに!」
「・・・確かにメリットは解らないし今すぐには・・」
「でも、何も変わらんよ。気持ちも」
「いやや!怖いもん!傍に居られへんのに変わらないなんて」
「変わらんよ・・・大げさやなぁ」
必死で宥める。
必死で抵抗する。
あたしの心は溢れてしまいそうだ。
悲しみ。
憎しみ。
嫉妬。
寂寥。
愛しさ。
スキ。
傍に居たい。
だから。
苦しい。
何度もキスをして大丈夫、と抱きしめてくれる。
「ボクが慌てても仕方ないじゃない・・」
「僕が環境の変化とかめっちゃ弱いのに平気やってことは大丈夫」
「こんなにボクのこと思ってくれて嬉しい」
「・・・ありがとう」
少しづつ。
言葉が浸透してくる。
「ありがとう」
「嬉しい」
繰り返される言葉。
撫でてくれる手。
抱きしめられる痛み。
息苦しいほどの。強い力。
「ねぇ。Iさんに挨拶できなくてごめんていってたって僕からも言っておくよ」
唐突な願い出。
「だからさ、みんなでのみに行こう。僕の友達と」
・・・え?
「約束。ね?」
「・・・約束?」
「うん。それにほら、今日してないし。次はめっちゃするしw」
「無理しなくても・・」
「ほら、少し元気になったwwwヤラシイwww」
わざとはしゃいでいる。
胸に顔をうずめてみたり、噛み付いてみたり。
にやりとわらう。
困った顔で。
「ほら、何も変わらないから。怖がらなくて大丈夫」
抱きしめて。
キスで一杯にして。
体中に跡が残るくらい。
心にまで痕が残るくらい。
あたしたちは。
離れてしまう。
そんな予感に引き裂かれないように。
あたしは泣いた。
涙は出なかったけど。
声を上げて泣いた。
アタシはこの人が好き。
「スキ」
「うん。知ってる」
明け方の家の裏。
秘密でキス。
抱き合って、泣いて。
家に帰った。
メールはしなかった。
返事を期待してしまうから。
だから。
心の中は後悔と罪悪感。
1週間前に戻って、あんな約束、破棄してしまえれば。
本当に大事なものを失う前に。
自分は何が大事なのかを。
気づいていればよかったのに。
彼の腕の中で今はただ眠りたい。
それだけ。
1日、彼と二人だけの送別会をした。
金曜の夜、元の職場のおじ様たちと食事。
飲み会の時に、酔った脳で彼と会いたいと思った。
彼にメール。
「私の送別会はいつになるのかな?今日?w」
即返信。
「じゃ、行こうか」
11時半にJRで待ち合わせ。
彼の車が来る前に、あたしは普段着に着替える。
それは彼の気を引くため。
偶然買った、だから、着てみた。
本当は今週末の元彼とのデート用に買ったんだ。
彼は私を見て笑った。
何?と私も笑った。
あたしたちは車に乗り込む。
あたしは彼を覗き込む。
他愛ない話をする。
お腹がすいてきた。
あたしは親しい人とじゃないと食事を取れない。
2時間のドライブ。
その後サイカラーメンを食べにいつものお店へ行く。
あたしたちは、いつもそうだ。
でもそんな普遍が愛しくて仕方がない。
ふざけあって。
車内でキスをする。
ラーメン屋で頭をつきあわせて笑う。
会社の話をする。
そんな他愛も無い時間。
それがとても贅沢な時間だっていうことを知ってる。
あのね、今日、会社の人たちとカラオケいったの。
MさんとM田さん?
うん、でね・・・・
こんな歌を歌ったの。
歌ってたの。
みんなでね、楽しかったの。
選曲はね・・・
子供みたいな会話に少し呆れながらも相槌を打ってくれる。
食べ終わった後、お金を払う時。
車を出して貰ったから払おうとしたら、颯爽と払われてしまった。
しかもキッチリ代金を置いて出口に向かう。
その様子を奥で見ていた若い女の子が。
「幸せそうですね〜。羨ましいなぁ」
と、はやし立てた。
赤くなりながらも嬉しくてうつむく。
彼の元に駆け寄り、シャツのすそをきゅっとつかむ。
あのね、今ね・・・。
笑われる。
その後カラオケの梯子。
どうやら彼も行きたかったらしい。
駐車場につくと、シートベルトを外してキス。
驚いて顔を見るとにやりと笑う。
「カラオケの梯子大丈夫?」
大丈夫に決まってんじゃん!と言い返す。
たまには、彼の歌が聞きたかったから。
私は彼の声がとても好きだ。
低い音。
高い声。
甲高いわけではないやわらかい声。
普段からは想像できない腹筋を使った声。
彼が歌うラブソングが好き。
意味の無い言葉の羅列でも、優しく響く。
カラオケに飽きるとキスをする。
引き寄せられる腕。
逃げ回る身体。
まわそうとする腕。
逃げる。
お互いが引き寄せあい、逃げあう。
疲れ果ててまたキス。
監視カメラがあるんだよ、なんていいながら。
気にすることなく。
見せ付けてあげようか、なんて。
またキスをする。
はしゃぐ。
意味も無く。
あたしたちは知ってる。
こうしてはしゃぐ時間がとても大切だと。
10分前。
あたしたちは外に出た。
朝の冷たい空気がアタシを現実に引き戻す。
この時間から泊まるなんてコトは出来ない。
もうすぐ別れなければ。
次の約束は無い。
今までのように会社で見かけることも無い。
完全なる分断。
高速道路を走り、一路、家。
泣きそう。
手を繋いで。
「・・・・今日は。帰らないで」
「・・・もう少し早くいってくれたら・・今日は友達と」
「そんなの知らない!」
家の近くのスナックの駐車場。
いや。
離れるのも、これ以上距離が開くのも後回しにされるのもイヤ。
私は、私の事を見て欲しいの。
アタシは、寂しいのに。
アナタは、平気なの?
どうして?どうして????どうしてなん?????
感情がバクハツする。
でもどこかで冷静な自分もいて。
言葉が出ない。
嗚咽だけが漏れる。
でも、涙は出ない。
「だって!メールも・・・かえって。こない」
「・・・頑張って返すから・・・ねぇ、落ち着いて?」
「うそだっ・・」
「・・・頑張るから。何も変わらないから」
「逢えないのに!?変わらないの?」
「変えないよ。逢う回数も。ボクも誘うから」
うそだうそだうそだ・・・!
「そんなに言うなら。僕と結婚すればそんなに苦しまないんでしょ?」
「結婚する気も無いくせに!」
「・・・確かにメリットは解らないし今すぐには・・」
「でも、何も変わらんよ。気持ちも」
「いやや!怖いもん!傍に居られへんのに変わらないなんて」
「変わらんよ・・・大げさやなぁ」
必死で宥める。
必死で抵抗する。
あたしの心は溢れてしまいそうだ。
悲しみ。
憎しみ。
嫉妬。
寂寥。
愛しさ。
スキ。
傍に居たい。
だから。
苦しい。
何度もキスをして大丈夫、と抱きしめてくれる。
「ボクが慌てても仕方ないじゃない・・」
「僕が環境の変化とかめっちゃ弱いのに平気やってことは大丈夫」
「こんなにボクのこと思ってくれて嬉しい」
「・・・ありがとう」
少しづつ。
言葉が浸透してくる。
「ありがとう」
「嬉しい」
繰り返される言葉。
撫でてくれる手。
抱きしめられる痛み。
息苦しいほどの。強い力。
「ねぇ。Iさんに挨拶できなくてごめんていってたって僕からも言っておくよ」
唐突な願い出。
「だからさ、みんなでのみに行こう。僕の友達と」
・・・え?
「約束。ね?」
「・・・約束?」
「うん。それにほら、今日してないし。次はめっちゃするしw」
「無理しなくても・・」
「ほら、少し元気になったwwwヤラシイwww」
わざとはしゃいでいる。
胸に顔をうずめてみたり、噛み付いてみたり。
にやりとわらう。
困った顔で。
「ほら、何も変わらないから。怖がらなくて大丈夫」
抱きしめて。
キスで一杯にして。
体中に跡が残るくらい。
心にまで痕が残るくらい。
あたしたちは。
離れてしまう。
そんな予感に引き裂かれないように。
あたしは泣いた。
涙は出なかったけど。
声を上げて泣いた。
アタシはこの人が好き。
「スキ」
「うん。知ってる」
明け方の家の裏。
秘密でキス。
抱き合って、泣いて。
家に帰った。
メールはしなかった。
返事を期待してしまうから。
だから。
心の中は後悔と罪悪感。
1週間前に戻って、あんな約束、破棄してしまえれば。
本当に大事なものを失う前に。
自分は何が大事なのかを。
気づいていればよかったのに。
彼の腕の中で今はただ眠りたい。
それだけ。
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